こんにちは、だーこま(@daakoma201103)です♪

建築家として、かっこいい建物をつくりたい!



ステキなお家を建てるデザイナーになりたい!
建築士として誰も輝かしい未来を想像していると思います。



隈研吾みたいに実力があれば国立競技場も設計できるんでしょう?



どんな事務所でも一級建築士を持っていれば学校を立てることできるよね?



その回答は半分正解で、半分間違いです!



えぇ〜!
自分のやりたい設計をするためには、当たり前ですが設計事務所選びは大切です。



私自身、設計事務所選びを失敗して後悔した経験があります



なんでなんで〜?
その設計事務所が自分の働きたい仕事の内容ではなかったからです



とは言っても、そんなの頑張れば何とかなるでしょ



設計のお仕事は資格もですが、実力あってなんぼの世界。
自分がしたくない設計をして遠回りする時間はもったいないです
設計事務所によって、得意なお仕事は違う
いつかチャンスが来るなんて悠長なことを言わず、せっかくなら自分の理想のお仕事ができる設計事務所に早く勤めましょう



どんな設計をしてみたいのか、明確な目標はある場合はなおさら設計事務所選びは大切にすべき!
ということで今回は設計事務所選びの4つのポイントをお伝えします!
設計事務所選びの4つのポイント
設計事務所選びのポイントは以下の4つです
- どこで働くか
- 専門の設計担当は何か
- どんな建物の設計が得意か
- 主な業務は何を行なっているか



1つずつ解説していきます
1.どこで働くか


設計事務所には大きく4つの種類があります
- 設計事務所(アトリエ系)
- 組織設計事務所
- ゼネコン(設計部)
- ハウスメーカー



色々種類があるんだねぇ
設計事務所(アトリエ系)
「設計等」のお仕事をしている会社
例)隈研吾都市設計事務所、安藤忠雄建築研究所など
カリスマ建築家のいる建築事務所もありますが、たいていの事務所は個人か少人数のスタッフでしているところが多いので、会社のシステムが構築されておらず、
- 業務量が多い
- 残業が多い
- 給料が安い
- 福利厚生が悪い・・・
などのデメリットが多い印象があります



なかなか大変そう・・・



設計事務所によって様々だけどね
少人数でいろんな業務を行うため必死で仕事に取り組む分、建築士としてのスキルがつくスピードは早いかもしれません
他にも、その地域で将来的に独立したいなら人脈が作りやすいのでおすすめでもあります



結構ベテラン建築士さんに可愛がられます
設計事務所がおすすめな人
- 建築家に弟子入りしたい、その設計事務所で学びたいなど目標が明確
- 将来、独立して設計事務所を開きたい
- 短期間でスキルをつけたい
組織設計事務所
「設計等」のお仕事をする会社で社内に複数の専門の設計部署がある会社
例)日建設計、三菱地所設計など
専門の設計とは、意匠・構造・設備設計のことをいいます



詳しくは『2.専門の設計担当は何か』でお伝えします
組織設計の強みは、その分野に詳しい設計のエキスパートを社内に抱えているところです
公共事業で市役所や図書館などの大きい建築設計をするのであれば、入札時に会社の実績を求められることがあるので、様々な設計をしてきた組織設計事務所でないと設計できないこともあります
デメリットとしては、県外も含む複数の大規模建築のプロジェクトに参加するため業務量が多いところでしょうか



最近はだいぶ変わってきたようですが、それでも忙しくされている方が多い印象があります
ただし個人でしている設計事務所に比べると、会社の規模が大きい分、給料や福利厚生がきちんとされている会社が多いです
組織設計事務所がおすすめな人
- 公共事業や大型物件など様々な建築の設計をしてみたい人
- 県外、海外移動があってもOK
- 給料をしっかりもらいたい
ゼネコン(設計部)
「設計事務所」+「施工会社」の機能がある会社
例)清水建設、大林組など



施工会社の中に設計部があるという感じです
施工会社が主のため、施工技術についても精通しており自社独自の施工技術を確立している会社もあります
その結果、大規模建築物の設計、施工を一貫して行っていることも多いです。



設計は机上で考えた計画だし、実際の作り手の立場が社内にいるって心強いね!
メリットとしては、一貫した技術力高さでしょうか
デメリットは、施工管理者の方が社内のポジションが上でえらいことが多いようです



施工が無理と言ったら、その設計案は却下みたいなこともあるようです
ゼネコン(設計部)がおすすめな人
- 公共事業や大型物件など様々な設計をしたい人
- 給料はきちんともらいたい人
- 現場管理も興味がある人
ハウスメーカー(設計部)
「設計事務所」+「施工会社」+「不動産」の機能がある会社
例)大和ハウス工業、積水ハウスなど



ハウスメーカーも設計事務所になるの?



ハウスメーカーも設計事務所です
ハウスメーカーはイメージ通り戸建住宅を中心に設計しており、会社ごとにに独自の設計ルールや仕様など規格があります。



細かいディティールまでこだわることができず、設計事務所ではない!という同業種の方は多いですね
私自身、ハウスメーカーでは月20件くらいはプランを描いていたので設計していると自信を持っておりましたが、矩計図も自分で描けないようなポンコツ設計士でした
ある程度規格化されている為、業務効率は他の設計事務所に比べるとダントツで良いと思います



仕事の物件量は多いですが割とルーティン化しやすいので個人的にはやりやすさを感じました
ハウスメーカーの設計部は建築に対してドライに考えている人が多いので、「建築大好き!建築に一生を捧げます!」みたいな四六時中設計やっていたい人は物足りなさを感じると思います。
ハウスメーカー(設計部)がおすすめな人
- 住宅設計を中心にやりたい
- 福利厚生がしっかりある会社に勤めたい
- 建築は好きだけど建築以外の時間も大切にしたい
2.専門の設計担当は何か


設計には主に3つの専門分野があります
- 意匠設計
- 構造設計
- 設備設計
意匠設計はどちらかというと感性(センス)を大事にしますが、構造・設備設計はより理論的に取り組むところがあります
そして、構造・設備設計者で感性と両立している方は少ないのでとても貴重な人材で重宝されています



1つずつみていきましょう
意匠設計
建築物のデザイン(意匠)を担当



「設計の仕事=意匠設計」をイメージされている方が多いのではないでしょうか?
建築物の全体を取りまとめる中心的ポジジョンになることが多い担当者になります
そして知識は幅広く持ち、より専門性の知識・技術が必要な場合、協力者と一緒に解決するというスタンスで仕事をしています
構造設計
建築物の構造について設計すること
建物のデザインがどんなにカッコよくてもすぐ壊れるような建物ではあってはならないですよね
部材を細くできたり、柱をなくしたりと構造設計の技量でデザインが革新的によくなります



スカイツリーなんて構造設計の力がなければ建てれないです
工法、部材、方法など多角的に専門的な知識で建築設計を行います
設備設計
建築物の設備について設計すること
設備設計には、照明・電気・空調・給排水・情報・換気など多岐の分野があります
最近は省エネ性や建物の快適性など重要視されており、設備については日々新しい技術が生まれ、知識の更新のスピードが早い分野であります



デザインする人だけが設計ではないんだね



学生時代は構造設計、設備設計という分野を知りませんでした。
個人的には構造設計もやってみたかったな・・・
3.どんな設計を得意としているか





ここは事務所によって大きく差があるところです



事務所によって違うんだねぇ
ここでは専門の設計(意匠、構造、設備)に分けて解説します
意匠設計
意匠設計は用途によって得意分野がある



以前私が勤めていた設計事務所は公共施設を中心に請け負っていました
例えば…
- 個人住宅が得意
- 学校などの文化施設が強い
- 店舗設計
構造設計
構造設計は工法によって得意分野がある
例えば…
- 鉄筋コンクリート造が得意
- 木造が得意
- 鉄骨造が強い
工法によって計算方法や解析ソフトが違ったりするため、相談する構造設計事務所選びは大切です
設備設計
設備設計は設備によって得意分野がある
設備はいろんな分野があるため想像以上に奥が深くてびっくりした経験があります
ちなみに大きく2つに分類されます
●電気設備:照明、電気、情報など
●機械設備:空調、換気、給排水など
大きい現場だと更に細かく設備設計担当者がいることがあります。
例えば、このように4分類に分けて設備担当者がいるなどです
- 電気設備(弱電系統、情報、太陽光)
- 照明設備
- 空調設備(空調、換気)
- 給排水設備



会社ごとに得手不得手があるのはきちんと理解しておく必要があります



会社のHPの施工実績を見たら大体の得意分野がわかるよ
4.主な業務は何を行っているか





え、設計じゃないの?



設計以外にも業務があるんだよ〜
設計のお仕事は大きく分けて6つあります
- 設計
- 工事監理
- 建築工事契約による事務
- 建築工事の指導監督
- 建築物に関する調査・鑑定
- 建築物の建築に関する法律や条例に基づく手続き
①設計と②工事監理は建築士の資格がなければできない独占業務になります



独占業務って響きなんかカッコイイね!
建築士の法規の試験問題にも出るので覚えておきましょう!
設計
建築物の設計を行うこと



そのまんまね
工事監理
建築物が設計図書通りにきちんと作られているか確認すること
図面通りに施工できていなかったら、施工者に指示し是正を行います



案外現場は聞いてくれませんけどね
(そして揉める・・・)
建築工事契約による事務
特定の規模の新築工事の設計、工事監理を行う際は「建築工事契約」を結ぶ必要がありますが、その内容について確認をすることをさします
建築工事の指導監督
施工管理者の立場ではなく、施主(お客様)の依頼により、第三者の立場として指導・監督すること
建築物に関する調査・鑑定
建築物の劣化調査や耐震診断、特定の建築物の定期報告など様々な調査・鑑定があります



最近は一つの建築物を長く使っていくことを大切にしているので、徐々に仕事量が増えている印象がありますね
建築物の建築に関する法律や条例に基づく手続き
建築確認申請の業務を施主(クライアント)に代わって行うこと
ちなみに私の勤めていた設計事務所は公共事業を多く行っていたこともあり「建築物に関する調査・鑑定の業務」が多かったです



小学校などの定期的な劣化検査もしていました
その他にもハウスメーカーの下請けとして確認申請業務ばかりしている設計事務所もあります



僕が勤めているハウスメーカーは物件量が多いので、一部個人の設計事務所に確認申請業務を代行してもらっています
設計事務所選びの私の後悔



思ったよりいろんな種類があるんだね



どんな設計事務所に勤めるか最初の選択はとても大切です
私自身は設計事務所選びに失敗した経験があります
主に戸建住宅の設計業務をしたいと考えていました私でしたが、勤めた設計事務所は戸建住宅はほとんどしていませんでした。
大型建築物の設計はたくさんできれば設計の幅も広がり自分のプラスになると思えばいいかなくらいに思っていました
しかし、入社してみるとほとんどが既存建物の劣化調査で修繕計画書を作成するばかりです



思っていた仕事と違う・・・?
想像していた仕事とかけ離れており何のために建築士になりたかったのかさえもわからなくなりました
- 給料も低い
- 福利厚生も充実していない
- 残業も多い
- やりたくもない仕事で怒られる・・・
何も満足できるものがなかったのです



給料が低くてもやりがいがあればまだ頑張れたかもしれません
日に日に心も体も壊れていきました
憧れて入った仕事で自分が壊れていくのは本当に怖いことなので、同じ経験をみなさんに味わって欲しくないと思っています
設計事務所選びに悩んでいる方へ



でも実際どんな仕事がいいのかわからないよ



そうだよね!
個人的に悩んだときにおすすめの設計事務所
どんな仕事につくか悩んでいる方は組織設計事務所かゼネコン設計部でまずは働くことをおすすめします
理由は2つあります
- 社内に意匠・構造・設備設計の部門があることが多い
- 様々な規模の建築物の設計に携われるため、短期間でいろんな設計の経験が積みやすい
思っていた仕事と違うなと思って働きづらさを感じても、部署を変えてもらうことで改善できる可能性があるからです
他にも戸建住宅などの小規模建築から大規模建築にチャレンジというのはハードルが高いので、設計の仕事に悩んでいる方はハウスメーカーに勤めることはお勧めしません



大は小を兼ねるではないですが、若いうちは大きな建物にチャレンジして実力をつけるのは大切だと思います
困ったら企業のHPやインターンシップで会社について早めに知る準備をしよう
実際外からは会社の内情はわからないことが多いですが、自分によりあった会社を見つけるためにはまずはしっかり調べることが大切です



当たり前やないん?



でも案外みんなしないんよ
おすすめは長期休暇を利用して複数のインターンシップに参加すること



大手企業は予約しないとインターンシップに参加できないこともあるのでこまめに情報をチェックしましょう!



倍率も高くてインターンシップ自体に参加できないこともあるのだとか
運が良ければインターンシップ中にそこのスタッフさんと仲良くなり、事前にその会社について相談することもできます



会社の福利厚生や実状、採用してもらうためのコツなど教えてくれる方も多いですよ
学校の進路情報を調べる
学生さんだったら、進路相談の職員や教授や先生に就職先について相談する機会も多いでしょう
他人の意見を鵜呑みにせず最後はきちんと自分で情報は選んで落とし込むことを意識して欲しいです。
これは私の失敗談ですが、勤めた設計事務所は恩師のおすすめの一言で入社しました



そんなことする・・・?



信頼していた方だったし安心だと思ったんだよね
自分の人生を左右する会社選びを他人のアドバイスで決めても絶対後悔します。
まずは自分自身で考え行動してきましょう
おわりに


働いてみて進路選択の重要性を痛感しました



とりあえず働いてみよう!はやめたほうがいい
特に女性だと結婚や出産、育児などの自分以外の要因で仕事に集中できない時期が来る可能性はあります
やっぱりこの仕事合わなかったな、転職しよう!は思ったよりハードルは高いと感じます
実際自分のことになるとつらかったです



後悔しないためにも、使えるものはしっかり使って、より良い選択を行ってください
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